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ふと思い出す映画

こんにちは、ふくふくスタッフの下城です。

今回は映画のお話です。以下、内容の核心「ネタバレ」がふくまれていますので、ご注意ください文字だけで、長文になりますがご容赦のほどを。

 

私は気にいった映画を、映画館に通うぐらい、何度も見ることがあります。映画館でみても、DVDレンタルしてもう一度見たりなども日常茶飯事です。

最近ふと、前にみた映画を思い出しては、見たいという衝動にかられていましたので、3本の映画を借りてきて見ました。もちろん3本とも、内容もばっちり覚えているぐらい好きな映画ですが、なぜか見たくなることがあります。みなさんはそういう経験がありますか?今回はその3本の感想ブログです。

 

まず一本目 「タンポポ」 

キーワードは「料理」だと思います

伊丹十三監督の映画で、予告編などではラーメンウエスタンと紹介されています。メインは確かにラーメンの話なのですが、いたるところに料理の話が挿入されていて、まさに料理が好きだという精神を体現したかのような映画です。

ラーメンにはじまり、フランス料理、スパゲティ、オムライス、つけもの、すっぽん、そば、牡蠣、北京ダック、焼き飯等など、そこらかしこに食べ物があふれている映画です。みているとお腹がすくので、何かしら食べ物を用意しておくことをおすすめします。

とくに、オムライスのシーンはとても印象が強く、徐々に出来上がっていくオムライスと、パントマイム風に演出された画面、そして守衛にみつかるのかなというハラハラ感とが相まって、私の中では時々思い出すシーンナンバーワンです。

私自身も食というのは好きですので、まさに宝石箱のような幸せな映画です。そして、なにか食べたくなります。思い出しただけでも今はラーメンの気分になってしまいましたdelicious

 

二本目は 「容疑者Xの献身」

こちらは、東野圭吾さんの原作「ガリレオ」シリーズ「容疑者Xの献身」の映画化です。 福山雅治さんが主役のテレビドラマ「ガリレオ」シリーズも見ていました。

私が考えるキーワードは「四色問題」これはかなり人によって感じが方が違うと思いますが、私はそうとりました。「愛」といってもいいのですが、湯川教授の冒頭の言葉にならって、愛を抜きにして考えてみてもおもしろいかなと思います。

詳しくは省きますが、隣り合ったところは同じ色にはなってはいけないという部分と、石神の献身の部分がからんで切なくなります。この映画の主人公は福山雅治さんの湯川教授でなくて、堤真一さん演じる石神だと思います。堤さんの演技はとても強烈です。

衝撃だったのは、石神にとっては何のメリットもなく、ただ片思いの人のために自分をささげるということです。「あなたにこの身をささげる」などと喧伝もしない。「あなた(片思いの好きな人)はあの人(別の登場人物)と結ばれれば幸せになる確率があがる」「私のことは忘れてください」と自分はどこにもない。好きな人のためだけに。まさに献身。茶封筒の中の手紙の告白はまさに衝撃でした。

好きな人には自分を好きになってもらいたいと、普通は思います。好きな人の幸せのためにだけに、見返りもなく献身することができるのか。わざと好きな人に嫌われる行動もとれるのか。そこまで人に尽くすことができるものなのか。自分ではできるのか。きっとできないだろう等など考えさせられる作品です。

ただ、テレビドラマの「ガリレオ」では、湯川教授が傍観者的立場で、事件を数式や物理公式などを使って検証するというところが面白かった人も多いとおもいますが、この作品ではそのようなところは無く(冒頭に無関係な事件で実験のみで)それまでのシリーズが好きだった人には肩すかしな部分もあるかもしれません。とくに事件を黒板に数式を書いて理解したというシーンがないので、「ガリレオ」らしさを感じませんでした。

今作は湯川教授が傍観者から積極的に介入者となって、石神とやりとりしていくという別物になっています。

あまり見ることができない湯川教授の表情、憂いや悲しみを見ることができる「実におもしろい」映画だと思います。

 

最後の三本目は「ショーシャンクの空に」

「グリーンマイル」の原作者 スティーブン・キングの「刑務所のリタ・ヘイワース」の映画化です。アメリカの作品です。

キーワードは「希望」

終始刑務所の映像で、画面も色彩がすくなく、女性もあまりでてこない、地味な絵柄の映画ではありますが、主人公のアンディと調達屋レッドとの交流と、アンディの活躍?がとても爽快な映画です。

「グリーンマイル」を見た後に、スティーブン・キングの他の映画を探していたときに見つけました。「グリーンマイル」は見た後に悲しみが残りますが、「ショーシャンクの空に」は爽やかな感じが残ると思います。

今回見直して気づいたのは、「終身刑はじわじわと廃人をつくりあげるおそろしい刑罰だ」というセリフ一連です。

日本では死刑の次が無期懲役刑で終身刑はありませんが、アメリカの法律の終身刑は本当に一生刑務所もありえる刑なのです。30年50年たって仮釈放が認められた時、世間にでたときの辛さが描かれているのは衝撃でした。浦島太郎という言葉にすれば簡単に聞こえますが、実際に戻ることができないタイムマシンに乗せられて50年後の未来に飛んだら、自分はどうしたらいいのかわからなくなると思います。自分を知る人もおらず、頼るあてもなく、世間の常識がわからず、周りの人から邪魔者あつかいされれば、物語の登場人物のように悲観して、死を選んでもなんら不思議がないのがとても悲しかったです。

そこに「希望」がもてるのか。主人公は人の心にはだれにも侵せない部分があって、刑務所に入ろうがそこは大事だと言っていました。そこに好きな物があって、好きなことがあって、好きな人がいて。希望があれば生きていけるのかもしれません。そんなことを感じました。

ただ、その人が罪を犯し、それに対する罰だとしたらと考えると、刑法や刑罰って難しいなと思います。殺人で殺された被害者はどうやっても帰ってこないわけで、残された遺族の悲しみや苦しみをどうくみとるのか。死刑があるのがどうなのか、ないとどうなのか・・・。いろいろな意見があると思います。

主人公の取った行動は、流石に実際に刑をうけている人に見せるのは不適格かもしれませんが、しかし調達屋レッドの仮釈放審査のときのセリフはぜひ受刑者にも聞いてほしいセリフでした。

 

などと、いろいろと長々と書きつづってきましたが、何度も見ることによって映画っていろんな面がみえてくるものだなと思いました。

最初はストーリーしか追っていなかったものが、登場人物の細かな機微にまで気づくようになると、映画ってもっと面白くなるのかもしれません。だから私は何度も同じ映画をみるのかもしれません。

あなたにとって見かえしたい映画はなにですか?その映画の細部まで覚えてますか?あなたの感動したシーンはなんですか?

もう一度見かえしてみると、違った感動をあじわえるかも知れませんね。また、ここで挙げた映画をまだ見てない人はぜひお勧めです。一度見てみてください。私とちがう感想がえられるでしょう。それも映画の楽しみですね。

ふくふくスタッフ


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